EC110

  近年乗用車のボディーは、普通磨き鋼板から耐食性の高い亜鉛引き鋼板の使用が増へ、軽量化に伴いハイテン材と呼ばれる超高張力鋼板が開発され、薄板高張力鋼板の多様化が進み、ホットプレス法により焼き入れ材などが使用されております。これらの材質を補修するにあたり最新の補修溶接ワイヤーとして、ECワイヤーシリーズをご紹介させて頂きます。現在直面するあらゆる素材に対応できる様に5種類のMIG/MAGワイヤーを用意しました。現在市販のほとんどの半自動溶接機でご使用になれます。材質変化に対応するには今までのスチールワイヤー(JI S YGW11から24)だけでは新車時の強度を維持するには難しくなっております。ECワイヤーシリーズは優れた強度と溶接性をお約束します。補修専用に開発された最新の溶接ワイヤーを是非ご体感ください。

超高張力鋼板対応ワイヤ0.8mm
引張強度:800MPa 低合金鋼

●T-1鋼等 新型高張力の為に開発された材料です。
●スティール、亜鉛引き鋼、炭素合金鋼、T1鋼などで出来た自動車等の高張力フレーム溶接に最適です。溶着金属は熱処理可能なため、溶接後は母材と同じ物性を出せます。
●ニッケルクロームモリブデンを素材に溶接後800Mpa/mm2、焼入れ熱処理後は1500Mpa/mm2の引っ張り強度を発揮します。完全に水素と窒素を排除して精製しており溶接後の組成変化を最小限に抑えられます。高張力鋼専用にプレミアムワイヤーです。

[用途] 内板骨格及び590~980MPa鋼板の溶接用
※例 【ホンダ車】
※高張力鋼板(340MPa以上)部品のMAG溶接する場合、溶接強度が確保できる溶接ワイヤを使用する。
 590MPa同士または590MPaと980MPaまでの部品を 溶接する個所は、引張強度が590MPa以上の高張力鋼板対応ワイヤを使用する。

 

 

[適用箇所]
各フレーム等下記の図のオレンジ部のプラグや突合せ溶接にご使用下さい。
注意)強度を担保する場合は、降伏点と引っ張り強度の比率での溶接部の質量を考慮して行ってください。